「留学したいけど、社会人だしそんな時間がない」
「留学はお金がかかるから無理」
「夏休みを使って格安で留学できないかな」
英語上達のために留学をしてみたいとは思っているものの、時間やお金の都合で諦めてしまっている人は多いのではないでしょうか。
私も社会人になってから留学するのは無理だろうと思っていました。
しかし、あるときインターネットで調べていたところ、セブ島なら短期でしかも格安で留学できることを知ったのです。
「これしかない」と思った私は、すぐにスクール申し込みと航空券の予約まで済ませました。
優柔不断な私が即決したくらい、セブ島留学には「ビビッ」ときました。
「英語のための留学でなぜセブ島?」と思う人もいるかもしれません。
セブ島はフィリピンの島々の一つで、リゾート地として知られています。
実はフィリピンでは英語が公用語の一つとなっています。フィリピン人はネイティブスピーカーではないものの、高い英語力を持った人も多いのです。
オンライン英会話スクールでもフィリピン人講師は多いですよね。
この記事では、私がセブ島に短期留学した経緯や体験を紹介していきます。
社会人で留学したいけど諦めている人、学生で留学するお金がない人にとっては目から鱗の情報ではないかと思います。
「社会人でも短期留学してみたい」「学生でお金がないけど留学したい」と思ったら、ぜひセブ島留学を検討してみてください。
「セブ島短期留学のメリットやデメリットが知りたい」という人は、こちらの記事も併せてご覧下さい。
私がセブ島に短期留学した理由:転職で上司が外国人に
はじめに、「なぜ私がセブ島への留学をしたのか」その経緯をお話します。
私がセブ島に短期留学したのは2017年7月です。
転職で前の会社を退職してから次の会社に就職するまでに、2週間ほど有給休暇の消化期間がありました。
この2週間で何か次の会社への準備ができないかと考えたのです。
次の会社では上司が外国人で、英語を日常的に使用する環境であることがわかっていました。
前の会社では一切英語を使用することはなかったため、いきなり英語の環境に入っていけるか不安がありました。
外国人上司との英語面接ではうまく話せませんでした…
そこで考えついたのが、有給休暇消化期間での短期留学です。
オンライン英会話スクールも考えましたが、せっかくの休みなので「旅行も兼ねて留学してみよう」という気持ちでセブ島行きを決意しました。
留学先をセブ島にした理由:費用と近さ
では、なぜセブ島にしたのか、その理由は大きく2つあります。
ひとつめは留学費用、ふたつめは近さです。
セブ島の留学費用が安かったから
留学先をセブ島に決めた一番の理由は、留学にかかるコストが圧倒的に低いという点です。
英語ネイティブ諸国の留学費用は高額
留学というとまず思いつくのは、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアといった英語ネイティブの国々でしょう。
私も短期留学をするならこういった英語ネイティブの国が良いと思い、ネットで語学学校を探しました。
しかし、調べていくうちに英語ネイティブの国々への留学は高額であることがわかりました。
たった1週間の留学で、20万円〜40万円の学費が必要だったのです。その上、航空券や滞在費が別途かかります。
しかも、英語ネイティブの国の語学学校の授業は基本的にグループレッスンなので、自分が話せる機会が限られるというデメリットもありました。
欧米豪は高額なのにグループレッスンなんですよね。
「英語学習にあまりお金をかけたくない」「コスパを重視したい」と思っていた私にとって、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアへの短期留学は高額すぎました。
セブ島の語学学校はマンツーマン授業で格安
ネイティブ諸国への留学が高額と知り、他に安い留学先はないかと調べるうちに見つけたのが、フィリピンのセブ島です。
フィリピンでは英語は母国語ではありませんが、公用語として使用されています。
フィリピン人の英語力は高く、大半の格安オンライン英会話スクールではフィリピン人講師を雇用しています。
セブ島留学の最大の魅力は、やはり語学学校の料金が格安であることです。
私が通った語学学校は、ホテル代込みの1週間コースで7万円ほどでした。往復の航空券が4万円ほどでしたので、わずか11万円で留学が実現できました。
しかもネイティブ諸国の語学学校と違って、セブ島の語学学校はマンツーマン授業です。
セブ島ならコスパの高い留学ができると感じました。
フィリピンというと「治安は大丈夫だろうか」と心配でしたが、私の友人がセブ島留学をしていた話を聞いていたため、安心感がありました。
また、セブ島=リゾート地というイメージがあったので、私のような旅行初心者でも問題ないだろうと思っていました(実際にはリゾート気分は味わえませんでしたが)。
セブ島は日本からわずか5時間
セブ島留学を決めた2つめの理由は、日本から近く、時差がほぼないことです。
アメリカやイギリスは日本から10時間以上かかりますし、時差ボケになるリスクも高いです。
私の場合、2週間の休暇から1週間を使っての短期留学でしたので、「なるべく移動に時間を使いたくない」という思いがありました。「時差ボケで時間を無駄にしたくない」とも思っていました。
セブ島は直行便なら日本からわずか5時間、時差も1時間しかないため、私のニーズにピッタリでした。

セブ島留学での語学学校選び
セブ島留学をするにあたり、「多数の語学学校の中から選ぶのは大変そう」といった不安や、「語学学校を選ぶ基準は?」といった疑問を持つ人もいるでしょう。
語学学校の選択基準は、料金の安さ
私がセブ島の語学学校を選ぶにあたって重視したのは、何より料金です。
なるべくお金をかけたくなかったので、とにかく安い語学学校を探しました。
私が短期留学した2017年時点では、セブ島の語学学校の相場は1週間コースで10万円前後でした。
セブ島の語学学校はホテルに併設されていることが多いです。グレードの高い綺麗なホテルに併設されている語学学校では1週間コースで15万円から20万円というところもありました。
マクタンというリゾート地に立地している語学学校もあります。
数ある語学学校の中から私が選んだのは、FEA (Firstwellness English Academy)セブシティ校という語学学校です(残念ながら、現在は閉校しています)。
FEAセブシティ校に決めた一番の理由は学費の安さです。当時のFEAセブシティ校の1週間コースの料金はホテル滞在費込みで7万円ほどでした。当時の相場が10万円ほどでしたので、FEAセブシティ校の学費がかなり良心的だったといえます。
語学学校の料金の安さと施設の綺麗さはトレードオフ
FEAセブシティ校はセブの中心街に位置し、ショッピングモールなども近くにありました。ただ、1週間コースで7万円と格安なだけあって学校のあったホテルは古く、部屋は清潔とはいえず設備もお粗末でした。
エアコンは壊れかかっていましたし、シャワーもお湯がなかなか出てきませんでした。
発展途上国が初めてだったので、初日は部屋の様子に衝撃を受けました。
ホテルの綺麗さや快適さを求めるのであれば高額でもグレードの高い語学学校を選ぶべきでしょうし、私のようにとにかく格安で留学したいのであればある程度快適さは諦める必要があります。
ただ、1日の大半は教室で過ごしますし、夜も毎日出掛けていたこともあり、ホテルの部屋で過ごす時間はあまりなかったため、ホテルが綺麗でないことはあまり問題になりませんでした。
セブ島留学中の1日のスケジュール

「セブ島の語学学校ではどのような1日を過ごすのだろう」とセブ島での生活のイメージが湧かない人もいるでしょう。
私はセブ島滞在の間、以下のようなスケジュールで1日を過ごしていました。
時間 | イベント |
---|---|
06:00-07:30 | 起床、予習・復習 |
07:30-07:50 | 朝食(ホテル) |
08:00-08:50 | 1時限 |
09:00-09:50 | 2時限 |
10:00-10:50 | 3時限 |
11:00-11:50 | 4時限 |
12:00-13:00 | 昼食(近くで外食) |
13:00-13:50 | 5時限 |
14:00-14:50 | 6時限 |
15:00-15:50 | 7時限 |
16:00-16:50 | 8時限 |
17:00-18:00 | 授業の復習 |
18:00-19:00 | 夕食(モールなどで外食) |
19:00-22:00 | 自由時間(外出) |
22:00-23:30 | 授業の予習・宿題 |
23:30-24:00 | シャワー・就寝 |
語学学校の授業はみっちり8時限
上のスケジュールを見て分かる通り、私はセブ島での1日の大半を授業に費やしました。
今はなきFEAセブシティ校の授業は1時限50分間で、朝の8時から夕方5時まで8時限の授業がありました。他の語学学校も似たようなスケジュールのはずです。
授業はすべてマンツーマンレッスンでした。
「1日8時限も受けるのは大変そう」と思うかもしれません。しかし、セブの先生は皆フレンドリーなので、私は授業を受けるのが楽しみでした。特に仲良くなった先生との50分の授業はあっという間に過ぎていきます。
私がFEAセブシティ校で受けた授業は以下のような内容で、「読む・書く・聞く・話す」といった英語の全てのスキルを上達させるカリキュラムが組まれていました。
- プレゼンテーション
- ビジネス英会話
- Eメールライティング
- ディスカッション
- リーディング
予習・復習・宿題の時間も必要
語学学校での授業は朝8時から夕方5時までと長いので、終わった時には開放感でいっぱいになります。ただ、授業だけ受けて満足していては、せっかく学んだことを忘れてしまいます。やはり予習、復習は欠かせません。
1日に8時限も授業を受けると、復習することも盛りだくさんです。
先生によっては宿題も出されます。翌日の授業で提出しなければなりませんので、その日のうちに仕上げる必要があります。
8時限分の復習や宿題を終わらせるのも一苦労です。
私は朝、夕、夜と、1日に3回の自習時間を設定していました。
朝起きてから朝食までの間に1回、授業が終わってから夕食までの1回、そして夜の外出から帰ってから寝るまでの間に1回です。
授業の時間も合わせると、1日の学習時間は10〜11時間ほどでした。
なかなかのハードスケジュールです。
「1日中英語学習ばかりで疲れそう」と思うかもしれません。たしかに、こんな生活を何ヶ月も続けるのは無理かもしれません。しかし、私の場合は留学期間が1週間でしたので、モチベーションを高く保ったまま乗り切ることができました。
また、時差ボケをしていたらそもそも朝から深夜まで起きていることもできません。1日中英語学習の日々をこなせたのも、留学先が時差のほとんどないセブ島だったからこそです。
夜の課外学習で英会話への抵抗が消えた
私はセブ島での1週間の大半を英語学習に費やしました。
ただ、1日中語学学校から出ずに学習をしていたかというと、そんなことはありません。
むしろ、セブ島滞在期間は毎晩外出していました。
8時限の授業の後の自習が終わった後は、語学学校でできた仲間と近くのショッピングモールで外食をし、その後は夜の街に繰り出していきました。
セブ島まで行って1日中部屋にこもっているも嫌でした。
私の通ったFEAセブシティ校は日本資本の語学学校で、生徒は全員日本人でした。
異国の地では日本人というだけで不思議と親近感が湧くもので、人見知りな私でも自然と輪に入っていける雰囲気がありました。
セブ島に長期滞在している日本人生徒はセブ島のことを熟知していたので、そういった先輩に連れて行ってもらったり、店の情報を教えてもらったりとお世話になりました。
フィリピンパブでの英会話で英語を話せるメンタルを習得
私がFEAセブシティ校に入校した際、同時に入校した同期が5人ほどいました。
セブ島滞在中の1週間、私はその同期達と毎晩”KTV”と呼ばれるフィリピンパブのようなところに繰り出していました(KTVというのは”Karaoke TV”の略のようですが、特に深い意味はなさそうです)。
フィリピンパブと言うと「留学に行ったのに毎晩遊んでいたのか」と思うかもしれません。
たしかに遊びに行っていたことは否定できません。しかし、私の英語上達に一役買ったのも、このKTVだったのです。
KTVの嬢はフィリピン人なので、日本語を話せない子がほとんどです。
そうなると当然会話は英語です。KTVの嬢は語学学校の先生ほど英語がうまくないので、お互い拙い英語で会話を続けることになります。
KTVでは、相手の嬢も英語が達者ではないという安堵感と、自分がアルコールが入った状態であることも相まって、いつもより積極的に英語を話せている自分に気づきました。
英語が多少間違っていても、気にせずどんどん話せたのです。
このKTVでの経験は、私にとって非常に大きかったと感じます。
私を含め、多くの日本人は「間違っていたら恥ずかしい」という気持ちが強くて英語を話すのを躊躇ってしまう傾向があります。
恥ずかしくて積極的に話さないから上達も遅いという悪循環です。
KTVで「間違っていても伝わればよい」と思えたことで、殻を破れた気がします。
「間違っていたら恥ずかしい」という気持ちよりも、「とにかく英語で自分の言いたいことが伝わったことが嬉しい」という気持ちの方が大きくなりました。
これは語学学校の授業でも得られなかった感覚です。
私がセブ島に留学した2017年当時、KTVの料金は1時間1,000円を切っていました。
この料金で酒を飲みながら楽しく英会話ができるのです。
邪道かもしれませんが、セブ島留学に行くならKTVで英会話を実践することをおすすめします。
セブ島の現実:リゾート地と思うなかれ

ここまで読んできて、セブ島への短期留学に興味が出てきた人もいるかもしれません。
私自身、有給休暇を使ってセブ島に短期留学したのはとても良い選択だったと思っています。
ただ、セブ島を南の島のリゾートだと思って行くと衝撃を受けるかもしれません。
必ずしも「セブ島=リゾート」ではない
たしかにセブ島にはマクタン島というリゾート地もあります。マクタンにある語学学校であればリゾート気分が味わえるでしょう。
しかし、セブ島の語学学校の多くは雑多な市街地にあります。私の通ったFEAセブシティ校もそうでした。
リゾートという雰囲気は皆無でした。
セブ島の市街地は清潔とは言い難く、夜は野犬がいたり、ストリートチルドレンが路上で寝ていたりと、日本では見ることのない衝撃的な光景を目の当たりにすることもあります。
セブ島はフィリピンのなかでは治安が良い方だとは思いますが、決して安心はできません。
夜の街を歩いていたとき、クスリで「ラリっている」と思われる若者に絡まれたこともあります。
発展途上国初心者は注意
私はそれまで海外はアメリカとカナダにしか行ったことがなかったため、セブ島に着いたときは軽いショックを受けました。
発展途上国に旅行したことのある人なら問題ないと思いますが、私のように初めて東南アジアに行くという人は、「セブ島はリゾート」というイメージで行くとギャップを感じるでしょう。
ただ、私も最初はびっくりしましたが、慣れれば特に気にならなくなりました。むしろ、「こういう世界もあるのだ」と興味深く街並みを見れるようになりました。
セブ島短期留学の感想:「行ってよかった」

私は、セブ島に短期留学したのは本当に良い選択だったと感じています。
転職する間の有給休暇を利用した1週間の留学は、非常に中身の濃いものになりました。
1週間の留学で英語力が飛躍的に向上することはない
「たった1週間の留学では英語を話せるようにならないだろう」と思うかもしれません。
たしかに、いくら1日に8時限マンツーマンで英会話レッスンを受けたとはいえ、1週間で英語力が飛躍的に向上することはありません。
しかし、私はセブ島留学での1週間で「英語を恥じらいなく話せるメンタル」という大きな武器を得ることができました。
英語を話す恥ずかしさを感じなくなった
セブ島に留学するまで、私は「間違えたら恥ずかしい」という気持ちのせいで英語を積極的に話せずにいました。
特に日本人がいる場で英語を話すことに抵抗がありました。
しかし、セブ島での語学学校で1日中英語という環境で過ごしたことで、英語を話すことに自信がつきました。
また、夜にKTVというフィリピンパブのようなところで英語で会話をすることで、「英語を話す恥ずかしさ」というものが消えていきました。
恥ずかしさのリミッターが外れたことで、英語を話すことが楽しくなり、自分からどんどん発言できるようになったことが一番の収穫です。
転職先の上司が外国人でも順応できた
「英語を話す度胸」がついたことで、転職先での仕事に大きく活きました。
転職先は同僚の多くは日本人でしたが、上司が外国人だったので、会議などは英語になります。
英語での会議でも最初から臆することなく発言できたのは、セブ島での成長の賜物といえます。
セブ島留学の後は「お茶の間留学」
セブ島留学から帰った後、私はすぐさまオンライン英会話レッスンを受講しました。
私の場合、セブ島留学は1週間という短い期間でしたので、飛躍的に英語力が伸びたわけではありませんが、英語を話す度胸がついたり、「英語をもっと話したい」と思えるようになったのは大きな収穫です。
1週間セブ島に留学しただけで満足していては、またすぐ前の自分に戻ってしまうという危機感があったので、帰国後すぐにオンライン英会話レッスンの受講を始めました。
セブ島が恋しくなったのもあってか、フィリピン人講師のオンライン英会話スクールを選びました。
オンライン英会話でセブ島出身の講師を見つけると、親近感が湧きます。
私の経験からしても、短期留学で英語を話すマインドを身につけた後、オンライン英会話レッスンを継続的に受ける、というステップは、長期的に英語力を伸ばしていくには良い作戦といえます。
しばらくオンライン英会話を受けてから、再度セブ島に短期留学するというのも、モチベーションを維持するうえで効果的です。
まとめ:セブ島留学はメリットあり
今回の記事では私のセブ島留学体験記をお伝えしました。
セブ島では中身の濃い充実した1週間を過ごすことができました。
私は東南アジア初心者だったので、セブ島での初日はショックを受けましたが、すぐに慣れました。
セブ島留学を決断して本当に良かったと思っています。
セブ島留学には、費用の安さ、中身の濃さ、日本からの近さという大きなメリットがあります。
- 留学費用を抑えられる
- マンツーマンレッスンが基本で、授業の量も多い
- 日本から5時間と近く、時差ボケの心配もない
「短期留学をしたい」と考えている人がいたら、ぜひセブ島も選択肢に入れてみてください。


